【私が建物の”調律師”になるまで②】幽霊テナントと、思考停止の夜。私はただの「操り人形」だった。
【私が建物の”調律師”になるまで①】設計図の「その後」を知りたくて飛び込んだ場所は、めまいがするほどの「歪んだ空間」だった。
現場でトラブルが起きると、決まって始まることがある。「設計図がおかしい」「施工が雑だ」「使い方が悪い」。不毛な責任のなすりつけ合いだ。
はっきり言っておく。私は、「誰がリズムを外したか(誰が悪いか)」には1ミリも興味がない。私が興味あるのは、「どうすれば、この建物が最高の状態で鳴り続けるか」。ただそれだけ。
なぜ、私がそこまで「建物の健康」にこだわるのか。誤解を恐れずに言えば、私が「変態」だからだ。
私は、愛と最大級のリスペクトを込めて、歴史学者の磯田道史氏(同い年)を「変態」と呼んでいる。古文書を求めて屋根裏まで這い回る彼の情熱が好きすぎて、私は彼の著書『武士の家計簿』の新書を、わざわざ自分で「ハードカバー」に製本し直したことがある。
なぜか? ペラペラの装丁では、彼の素晴らしい中身(ソフト)を守りきれないと思ったからだ。中身が大事だからこそ、それを包む構造(ハード)は強固でなければならない。これはもはや、執念であり、趣味であり、生き方だ。
私は、この「執念」をもって、あなたの建物の設備に向き合っている。
設計者、施工者、運用者……。 業界は分断され、誰も全体を見ていない。 だから私は、そのすべてを自分の足で歩いてきた。
Subcontractor(現場・施工):
施工の経験はないが、「サブコン」のことなら知ってる。
Architectural Design(設備設計):
理想を描く責任と、図面の背後にある「論理」を学んだ。
Property Management(運営・管理 – CBRE):
動かない設備が、どれだけ経営を損ない、クレームになるかという「痛み」を学んだ。
Think Tank(戦略・エネマネ – 日建総研):
それらを「数値」と「戦略」に変換し、経営に実装する言語を手に入れた。
私はただの設備屋ではない。現場のアナログな振動と、経営の数字をつなぐ、「建築設備の翻訳家」であり、建物の構造美を愛してやまない「設備の変態」だ。
先日、ISICO(石川県産業創出支援機構)の専門家登録をした。 私の仕事は、あなたの会社の血管(設備)がどこで詰まり、どこでリズムが狂っているかを、「全体構造」から診断すること。
そこにあるのは、過去のミスを責める言葉ではない。建物が本来持っているポテンシャルを引き出すための、マニアックで愛のある「チューニング」だ。
「うちの設備、なんとなく調子が悪い気がする」そう感じるなら、それは既存の事業者の範疇を超えている証拠だ。つまり、私の出番ということになる。
本気で自社の資産を「名著」のように長く残したい経営者の方々、ぜひ私のドアを叩いてほしい。あなたの建物を、最高のコンディションで鳴らしてみせる。